船橋市芝山S様邸|屋根カバー工法・パミール屋根をディプロマット(ブラウン)へ
| 施工内容 | 屋根カバー工法 |
|---|---|
| 使用材料 | ディプロマット(ブラウン) |
担当からのコメント
千葉県船橋市芝山のS様邸にて、屋根カバー工法が完工しましたので、施工の様子をご紹介します。
カバー工法は既存の屋根の上に新しい屋根材を重ね葺きする工事です。
既存の屋根はパミールという屋根材で、補修はできない状態でした。
施工前の状態:パミール屋根の劣化

S様邸の屋根は、ニチハ製の「パミール」という屋根で、施工前は表面が層状にめくれ、割れや、欠け、反り、浮きなどの症状が随所に見られました。
パミールは1990年代後半から2000年代にかけて多くの住宅に使われた、アスベストを含まないスレート系の屋根材です。

棟板金を外すと、下地の貫板(ぬきいた)も傷んでいました。
木製の貫板は雨や湿気で劣化すると、棟板金を留める釘が効かなくなります。
放置すると、台風や強風のときに棟板金が浮いたり飛んだりする原因になりますし、雨漏りに発展するケースもあります。
カバー工法を選んだ理由
屋根のメンテナンスには、主に次の3つの方法があります。
- ・塗装
- ・既存屋根を撤去して新しく葺く「葺き替え」
- ・既存屋根の上に新しい屋根材を重ねる「カバー工法」
パミールは、層間剥離が進んだ状態では塗装をしても塗膜ごとはがれやすく、塗装には向いていません。
また、割れや欠けが出始めた屋根は、塗装で強度を戻すこともできません。
そのため、パミール屋根のメンテナンスでは葺き替えかカバー工法が選ばれるのが一般的です。
ただ、葺き替えは既存屋根の撤去と廃材処分の費用がかかるため、高額になります。
S様邸は下地の状態が良好だったため、撤去費用を抑えながら屋根を新しくできるカバー工法を提案し、採用していただきました。
屋根カバー工法の流れ
1.足場の設置と既存屋根の確認
足場を組み、その周りに落下物を防ぐための飛散防止ネットを張りました。
そうすることで割れた屋根材の破片やゴミが近隣に飛散するのを防ぐことができます。
2.棟板金・貫板の撤去
棟板金を外し、傷んでいた貫板も撤去しました。
葺き替え工事ではなくカバー工法でも、棟まわりの古い部材は取り除きます。
3.改質アスファルトルーフィングの敷設
既存屋根の上に、改質アスファルトルーフィングを全面に敷きました。
屋根材の下に張る防水シートで、屋根材の隙間から入った雨水が下地へ回らないようにする役割があります。
改質アスファルトルーフィングは、一般的なアスファルトルーフィングより耐久性と防水性が高い製品で、釘穴まわりのシール性にも優れています。
屋根の寿命は屋根材だけでなく、この下葺き材の性能にも左右されます。
4.役物・屋根材の施工

ルーフィングの上に、軒先やケラバ(屋根の端部)の役物を取り付けました。
屋根材は梱包された状態で屋根の上に配置し、軒先から棟に向かって順に葺いていきます。
棟まわりや壁際、隅棟など、屋根材を切って合わせる箇所は寸法を測りながら加工しました。
端部の納まりが雑だと、雨水の侵入や見た目の乱れにつながります。
屋根材の色の濃淡が一部に偏らないよう、並びも確認しながら進めています。
5.棟の換気部材の施工

棟には、換気機能のある部材を取り付けました。
屋根裏にこもった熱や湿気を外へ逃がすための部材で、小屋裏の木材を傷みにくくします。
換気用の開口を設けた棟の部材を施工し、その上から棟板金を被せています。
カバー工法は屋根が二重になる分、熱がこもりやすくなるため、夏の屋根裏の温度上昇への対策にもなります。
6.棟板金・隅棟の仕上げ

最後に棟板金を取り付けます。
屋根の頂部にある棟と、斜めに走る隅棟は、風雨の影響を最も受けやすい場所です。板金の継ぎ目にはシーリングを施し、固定にはビスを使いました。
釘ではなくビスを使うのは、振動や風による抜けを防ぐためです。
下地には新しい貫板を入れ、強風に耐える納まりにしています。
使用した屋根材「ディプロマット」とは

ディプロマットは、金属の基材に天然石粒を吹き付けた軽量の屋根材で、以下のような特長があります。
- ・重量が軽く、既存屋根に重ねても建物への負担が少ない
- ・石粒の表面が雨音をやわらげ、金属屋根で気になりやすい音を抑えやすい
- ・錆びにくい基材を使い、長期間の使用に向く
- ・色の濃淡があり、スレート屋根に近い質感に仕上がる
今回選ばれたブラウンは濃淡のある茶系の石粒が混ざった色合いで、周囲の住宅の落ち着いた外観によく馴染んでいます。
棟板金や雨押え、壁際の板金も屋根と同系色にそろえ、屋根全体にまとまりが出ました。

着工前に見られた色あせや欠け、表面のめくれは、新しい屋根材で覆われて解消しています。
見た目がきれいになっただけでなく、防水シートも新しくなり、雨漏りへの備えもバッチリです。
これでしばらくは安心してお過ごしいただけます。
ご依頼くださり、まことにありがとうございました。
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